どんな人が、HPV検査を受けるべきですか? <30歳未満の女性>

Q

どんな人が、HPV検査を受けるべきですか?

A

30歳以上の女性には、子宮頸がん検診で細胞診とHPV検査の併用をお勧めします。細胞診だけでは、子宮頸部に病変 (CIN2/3 またはがん) がある女性を2~3 割見逃すといわれていますが、HPV 検査と細胞診を併用することによって、見逃しがほぼゼロになります。また、HPV 検査と細胞診の併用によって、子宮頸がんのリスクが高まる30歳以上の女性は、大きな安心を得ることができます。とくに、HPV 陰性で細胞診も正常の場合は、子宮頸がんにかかるリスクが数年間はほとんどないことを確認することができます。

米国では、HPV 検査が子宮頸がん予防に効果があることが、医学学会で認められており、細胞診とHPV 検査の併用検査が、子宮頸がんの検査の標準になっています。両方とも陰性の場合は、3年毎の検診でよいとされています。子宮頸がん検診で細胞診のみを受けた場合、その結果がASC-US (明確に判定できないボーダーライン) と判定されたときには、HPV 検査を受診して精密検査 (コルポ診) が必要かどうかを判断します。



Q

なぜ、30歳未満の女性はHPV検査を定期的に受けなくてもいいのですか?

A

30歳未満の女性のHPV 感染はよくあることで、細胞に異常がなくてもHPV 検査が陽性になることも多くあります。通常は、身体の 免疫力 によって、ウイルスは1~2 年で体内から排除されます。このため30歳未満の方にHPV 検査は必要ありません。ただし、細胞診による検診は重要です。

* 日本では、細胞診とHPV 検査の併用検診は人間ドックなどで普及しています。また、併用検診を実施している自治体もあります。



Q

HPVワクチンを受けていても、子宮頸がん検診は必要ですか?

A

はい、子宮頸がん検診は必要です。HPV ワクチンは、性交渉を通じて感染する前の女性に対しては高い効果があります。また、子宮頸がんを引き起こすHPV 型は約13 種類ありますが、ワクチンで予防できるのは16 型と18 型です。すべての型を予防できるわけではありません。そこで、ワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診を受けることが大切です。



Q

子宮頸部を切除したあとも、HPV検査は必要ですか?

A

子宮頸がん以外の理由による子宮全摘出 (子宮頸部の切除も含む) の場合は、子宮頸がんにかかる可能性はないので、細胞診とHPV 検査を受ける必要はありません。しかし、 子宮頸がんが理由で子宮摘出手術や円錐切除術を受けた場合には、引き続き細胞診とHPV 検査を受けることが重要で、再発や転移の診断に有用と考えられています。さらに、HPV は腟や外陰部にも感染してがんを引き起こす場合もあります (子宮頸がんにかかった女性は、これらのタイプのがんにかかるリスクが高いというデータもあります)。子宮摘出手術の後、いつから細胞診を行うべきか専門家によって検討されています (これは子宮頸部の細胞を調べる一般的な細胞診ではなく、腟壁から細胞をこすり取る方法です。高リスク型ウイルスは腟で検出されることもあるため、HPV 検査も引き続き行なうべきだという意見もあります)。

* ただし、日本では子宮頸部を切除した後のフォローアップで調べるHPV 検査は保険適応にはなりません。



Q

HPV検査は、女性のためだけの検査ですか?男性のための検査はないのですか?

A

現在のところ、承認されているHPV 検査 (体外診断薬) は女性のみが対象です。男性もHPV に感染しますが、この場合HPV は、尖圭コンジローマ、肛門がん、陰茎がんなどの原因となります。しかし免疫機能が正常な場合は、がんを発症することはまれです。

これは検査に関する一般的な情報サイトです。人によって個人差があります。検査のスケジュール、利点やリスクなどについては、担当医にご相談ください。